お正月の縁起物の鏡餅。松の内が終わる1月7日に鏡開きをして食べることが昔からの日本の習わしですね。
ですが、いざ鏡開きをしようと餅を見たらカビが発生していた!という方も多いのではないでしょうか?
餅に生えたカビは食べられると昔から言いますが、いざ自分や家族が食べるとなると「本当に食べられるの?」と心配になりますよね?
鏡餅にカビが生えても食べれる?
日本では古くから鏡餅は鏡開きをして食べられてきました。ですが、正月の間に飾りっぱなしにしていた鏡餅にカビが生えてしまったというのはよく聞く話ですね。
昔からよく、「餅に生えたカビは食べられる」言われていますが、実際には餅にカビが生えたてしまった場合、カビの生えた餅は食べないほうが良いでしょう。
確かに、カビの中には食べても大丈夫な種類のものも存在します。お酒やチーズの発酵を助ける種類のカビなどは食べても問題ないとされています。
つまり、餅に生えたカビでも人体に影響のないものも中には存在します。
餅のカビは人体への害はない?
出典:https://kuguru.jp/2572
では、多少のカビが餅に生えた程度なら食べても大丈夫なのでしょうか?
餅に生えるカビの中にも、多少ながら安全な種類のカビもあると言われています。こういった知識が餅に生えたカビは食べても大丈夫と言われている一つであるということでしょう。
ですが、カビの種類を一目で見分けるのは専門家でも難しいと言われています。素人である私たちが見分けるのは到底無理でしょう。
昔の人がカビの生えた餅を食べていた背景には、
・食べるものが少なく、もったいなかった
・お供えものである鏡餅を捨てるのはしのびないから
・カビに対する知識がなかった
という時代背景があり、その習慣が現代にも深く根付いているため、「餅についたカビは食べられる」という間違った知識が横行してしまっていると考えられます。
餅に生えたカビの危険性
お餅に生えるカビには様々な種類があります。
餅に生える主なカビの種類としては、
・青カビ
・赤カビ
・黒カビ
・コウジカビ
などがあります。
この中には、
・食中毒
・癌(がん)
・アレルギー
といった人体に悪影響を及ぼす毒性の高いものが含まれおり、これらのカビから発生する「アフロドキシン」というカビ毒は強い毒性を持った物質です。
中には熱に弱い種類のカビもありますが、これらのカビは加熱してもリスクは消えません。
お餅に生えるカビは耐熱性が高く、油で揚げたり焼いたりしたくらいでは死滅することはありません。
カビ自体が死滅したとしても、そのカビが発生させた毒素自体は消えずに残ってしまうのです。
餅のカビは削れば大丈夫?
では、餅に生えたカビは削ってしまえば問題ないのでしょうか?
カビは、細菌という生き物です。「菌糸」と言われる細い糸状の根を伸ばし広げることで栄養を吸収し成長します。
このカビの根は植物の根っこに似ていて、このカビの根は餅の中へと菌糸を伸ばし、その根を張り巡らします。
この菌糸は人の目では確認することはできず、表面のカビだけ取り除いても見えない菌糸が餅の中にびっしり張り巡らされています。
この菌糸は通常でも3㎝ほどの長さになり、大きな鏡餅なら削れば大丈夫?と思いがちですが、成長した菌糸は餅のどのくらいの深さまで根が張っているかはわかりません。
カビも生き物なので、栄養を求め、より深くまで根を張っている可能性が高いと言えるでしょう。
つまり、一度カビが生えてしまったら潔く捨てた方が良いでしょう。
まとめ
餅に生えてしまったカビは食べることができません。
そのカビには強い毒性があり、食中毒や癌、アレルギーなどの人体へのリスクが懸念されます。
もちろん、そのカビは削っても取り除くことは難しく、一度カビが生えてしまった餅は潔く捨てた方が良いでしょう。
鏡餅を食べるならば、カビが生えないように飾る前からカビを防止した処置が必要でしょう。
鏡餅のカビの防止方法についての記事はこちら↓