お世話になっている方に感謝の気持ちを込めて贈るお中元やお歳暮ですが、自分が喪中の場合、お歳暮などの贈り物は贈っても問題ないのでしょうか?
マナーが問われるような場面では気をつけたいこと。つい悩んでしまいますよね?
そこで今回は、自分が喪中の場合、お歳暮は送っても大丈夫か。その場合のマナーや贈り方についてお話しします。
目次
喪中でもお歳暮は送ることはできるの?
結論から言うと、喪中の場合でもお中元やお歳暮は贈っても全く問題ありません。
お歳暮とは、お世話になっている方へ日頃の感謝を込めて贈るものであり、お祝い事ではありません。
喪中にお祝い事はなぜダメ?
喪中というのは、身内の亡くなった方が一定期間、四十九日までは忌中、そしてその後一年間を喪中として故人の冥福を祈りながら慎ましやかに生活する期間のことです。
その喪中の期間中は、お祝い事や遠方への旅行などを控えて生活する習わしです。
明治時代までは、法律で細かく亡くなった方との関係ごとに服喪期間というものが定められていて、人と会うのを控えたり喪服を着て過ごすなどと法律で制限されていました。
お歳暮の意味とは
お歳暮とは、何かの慶事やお祝い事ではなく、季節のあいさつです。
日頃お世話になっている方に「お世話になりました」と感謝の気持ちを伝えるものなので、喪中でも問題なく贈る事ができます。
お中元や寒中見舞い、暑中見舞いといった贈り物も同じく、喪中でも贈って大丈夫な贈り物です。
喪中でお歳暮を出す場合の気をつけるべきマナーは?
出典:https://www.takashimaya.co.jp/shopping/gift/story/FA13963/wintergift/001.html
喪中でもお歳暮は贈る事ができますが、喪中時にお歳暮を贈る際に気をつけたいマナーがあるので確認しておく必要があります。
自身が喪中だからこそ、そういった細かいマナーには気を付けなければいけませんね。
四十九日は明けてから
身内に不幸があった時、四十九日の期間のことを忌中と言います。この忌中にお歳暮を送るのは避けましょう。
お歳暮は喪中でも忌中でもお祝い事ではないので贈っても問題はないのですが、先方に不幸があったわけではなく、受け取る側にとっては死を「穢れ」と考え、忌中の人(「穢れ」のある人)からの贈り物と考え気にすることがあります。
なので、お歳暮を送る場合は忌明けの後、49日後に送るようにしましょう。
松の内は避ける
松の内とは元旦から1月7日(関西では元旦から1月15日)を指します。
この期間の贈り物は正月行事扱いとなり、めでたいこと、お祝い事の意味があるため、自身が喪中の場合や、お歳暮のお返しをするのはこの期間中は避けましょう。
この期間中の贈り物には「お年賀」と表記しますが、年が明けてからお歳暮などの贈り物をする場合は、松の内が明けてから「寒中見舞い」(1月8日〜2月4日の立春まで)と表記して送りましょう。
熨斗(のし)や挨拶状
熨斗や挨拶状の文についても気をつけなければいけないことがあります。
特に熨斗は一歩間違えるとお祝い事として受け取られてしまうものなので注意しましょう。
自分が喪中の場合の熨斗(のし)や挨拶文は?
出典:http://www.ko-cho.com/blog/contents/1612-08/
喪中の時の熨斗のマナー
お歳暮であれば、熨斗(のし)をつけて贈ります。
通常ならば、「紅白の水引き」にお歳暮と書いて送るのが一般的です。
しかしこの紅白の水引きというのは、慶事や祝い事を表しているため、喪中の場合に使用するのは望ましくありません。
そのため、自身が喪中でお歳暮を贈る場合は、熨斗はかけずに贈るようにしましょう。
のしをかけずに送る場合は、
・白無地の奉書紙か無地の短冊にお歳暮と表書きをする
・贈り物には何もかけず、手紙を添える
以上のどちらかが、一般的な送り方です。
喪中の時の挨拶文
頂いたお歳暮に対して、松の内を明けてお歳暮を遅れて返す場合につけるお礼状や挨拶状など、挨拶文に、「喪に服していた」という一言を添えるようにします。
拝啓 師走の候 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
この度は当方 母○○の喪中にて年末のご挨拶を控えておりましたところ、
結構なお品を頂き、誠にありがとうございました。
本日、心ばかりの品をお送りいたしましたので、ご笑納ください。
まだまだ寒さが続きますので、どうぞご自愛くださいませ。
本年もよろしくお願い申し上げます。
引用:https://helpfulinfo-byrc.com/2520.html
まとめ
自分が喪中の場合でもお歳暮は問題なく贈る事ができます。
ですが、
・四十九日は明けてから送る
・松の内は避ける
・紅白の水引きの熨斗はかけない
・挨拶状をつける場合は喪に服していたことを添える
といったマナーに注意しましょう。
お世話になっている方に日頃の感謝を込めて正しい方法でお歳暮を贈りましょう。