自分に限っては…とは思っても、いざ娘が思春期を迎えると女の子は“父親嫌い”な時期を迎えます。
小さい頃はパパ大好きっ子だった娘がなんで…と思ってしまうかもしれません。では、そんな、思春期の娘の父親嫌いをなんとか解決する方法はないのでしょうか?
そこで今回は、そんな娘の思春期に嫌われない方法の心理学についてお話しさせていただきますね。
今まさに娘が思春期だという方も、これから将来娘に嫌われたくないという方もぜひ参考にしてみてください。
目次
娘の思春期に嫌われない接し方の心理学
まず、なぜ娘は思春期になると“父親嫌い”になってしまうのでしょうか?
学術的な話では多々意見はあるかと思いますが、1番の原因は“家庭”にあります。
親からすると、学校の友達の影響が大きいと思ってしまいがちですが、未成年の子供の性格や趣向は親の影響が最も強いとされます。
両親の接し方が子供の性格に与える影響
オランダにあるネイメーヘン・ラウバウド大学のマジャ・デコヴィック教授が行なった小学生112名とその両親を対象にクラスのこどもの人気度を調べる研究がこれを証明しています。
このアンケートの後、デコヴィックは各家庭を訪れ子供と親の共同でパズルをさせました。そのパズルは子供にとっては少し難しいものでも親にとっては簡単なものでした。そのため、パズルに触れるのは子供だけで親は子供に声をかけることはできますが、パズルに触れてはいけないというルールのもと実験を行いました。
このとき、親が子供に厳しい声をかけたり、険しい表情を見せたりした時は「厳しい親」、逆に優しい笑顔で微笑みかけたり、子供を笑わせるようなことを言ったりする親は「受容的な親」としました。
その結果、厳しい親の子供はクラスで人気がなく、受容的な親の子供はクラスでに人気が高いという結果が明らかになったのです。
つまり、子供というのは両親の影響を大きく受けて育ちます。学校という小さな人間社会であれ、思春期を迎えるまでの短い人生で一番時間を過ごしている人間は両親だからです。
娘に好かれる父親は母親と仲が良い?
このことから、娘の思春期の行動は幼少期から今までにかけての両親の接し方が大きく影響しているものであるということがわかるのですが、実はこれだけではありません。子供は親を見て親から学んでいるのです。
子供は母親と最も長い時間を過ごす
まず重要なことは、子供は母親と過ごす時間が最も長いということです。つまり、父親と母親では母親を見て学んでいることの方がはるかに多いのです。
母親が父親と接する姿を見て父親とはどういう存在なのかを理解します。特に女性は男性に比べて感情を読み取る能力が長けていて、これは子供であっても同じです。
女の子は、母親の表情から感情を読み取ったり母親が漏らした不満の言葉を聞いてその感情を自身の感情とリンクさせるのです。
子供は母親と父親の距離で自分と父親との距離を測る
子供は父親と自分との距離感を直接測ることはしません。常にその距離感の中には母親の存在があります。母親との距離感の遠い父親は子供にとっても距離感の遠い存在です。
そのため、父親が何を言っても直接響くことはあまりありません。例えば、娘が思春期を迎えて自分を無視する娘にあなたが直接話してもあまり意味がありません。
父親が嫌いという女性へのアンケートで、父親が嫌いになった理由で多かったのは、「父親と母親がよく喧嘩していたから」や「父親がいないところで母親が父親の悪口をよく言っていたから」という理由が圧倒的に多い結果となっています。
つまり、自分と最も近い存在である母親が父親のことを嫌っている場合は高確率で父親のことが嫌いという結果となっているのです。
母親との接し方を変えれば娘のあなたへの印象は変わる
これらの要因から、娘が父親へ反抗的な態度を取るのは母親との接し方が悪いからです。
娘が反抗的な態度を取るのを奥さんのせいにしてませんか?休みの日に奥さんと過ごす時間を疎かにしてませんか?最後に奥さんの誕生日を祝ったのはいつですか?
恋人の時にはできていたことなのに今は全くしていないというのは女の子である娘にとっては「絶対パパみたいな人とは付き合わない」という決意表明をさせてしまうだけです。
娘に嫌われる以前に妻である奥さんへの接し方を変えてみてください。父親と接する母親の表情や態度が変われば娘のあなたへの意識も変わってくるかもしれませんよ。